Letter 進化:中国の白亜紀後期層で出土した巨大な鳥類様恐竜 2007年6月14日 Nature 447, 7146 doi: 10.1038/nature05849 獣脚類であるコエルロサウルス類の進化において、鳥類に近付くとともにサイズが縮小する進化傾向が認められるが、コエルロサウルス類の下位分類群の多くではサイズの増大がみられ、大型の種類は鳥類にあまり似ていない。今回我々は、中国内モンゴル自治区の白亜紀後期のIren Dabasu累層から出土した非鳥類型恐竜の新属新種、Gigantoraptor erlianensisについて報告する。その体重はおよそ1,400 kgだが、系統発生解析によると、この新分類群はオビラプトル類に含まれる。オビラプトル類は、小型で羽毛のある小型獣脚類であり、体重が40 kgを超えることはめったにない。組織学的な解析からは、Gigantoraptorは、AlbertosaurusやGorgosaurusなど大型の北米産ティラノサウルス類に比べてかなり速い成長速度でこのサイズになったことが示唆される。Gigantoraptorは、これまで他のどの恐竜でも知られていない顕著な特徴をいくつか備えており、また、後肢の骨のスケーリングや比率が他のコエルロサウルス類と大きく異なっている。これによって恐竜の形態の多様性はさらに広がった。最も重要なのは、この巨大なGigantoraptorでは、コエルロサウルス類の他の多くの下位分類群にみられる進化傾向とは違って、オビラプトル類のもっと小さい仲間にもないような鳥類様の特徴が多数みられる点である。 Full Text PDF 目次へ戻る