Article 生化学:グルタミン酸ラセマーゼにおける構造および調節における多様性の活用 2007年6月14日 Nature 447, 7146 doi: 10.1038/nature05689 グルタミン酸ラセマーゼは細菌の細胞壁生合成経路に必須の酵素であり、そのために、抗菌薬創薬の標的になると考えられてきた。我々は、構造的および生化学的手法を用いて、数種の病原性細菌のグルタミン酸ラセマーゼの特性について調べた。本論文では、グルタミン酸ラセマーゼファミリーの3種類の調節機構、すなわち、代謝前駆物質によるアロステリック活性化、基質阻害による反応速度論的調節、およびD-アミノ酸トランスアミナーゼを用いたD-グルタミン酸の再利用について述べる。選択的阻害剤の探索で、我々は、ピロリ菌(Helicobacter pylori)のグルタミン酸ラセマーゼを特異的な標的として、その隠れたアロステリック部位に結合する一連の非競合的阻害剤を同定し、これらの阻害剤を用いてグルタミン酸ラセマーゼの反応機構および反応速度論的特性について調べた。この構造、反応速度論および変異体に関する研究は、これらの必須酵素の生理的調節に対する知見をもたらし、狭域スペクトル抗菌薬設計の基礎となるものである。 Full Text PDF 目次へ戻る