Article 医学:プリオン識別因子は核形成、株特異性および種間障壁を支配する 2007年5月31日 Nature 447, 7144 doi: 10.1038/nature05848 プリオンは、自己永続的で感染性をもつコンホメーションへの切り替えを起こしうるタンパク質である。プリオンのもつ自己複製能、構造が異なる株の形成能、種間の感染障壁を確立したり、これを乗り越えたりする能力についてはよく解明されていない。我々は、こうした問題を溶液中で調べる際の複雑さを克服するために、表面に結合させたペプチドを用いることにした。そして、酵母のプリオンタンパク質であるSup35では、プリオン状態への切り替えが、一次配列中の小型因子によって非常に高い特異性をもって制御されていることを見いだした。意外にも、これらの同じ配列因子が、異なる自己永続的コンホメーション(プリオン株)の形成を支配し、種特異的なシーディング(核形成)能を決定している。2種の酵母間の感染障壁を越えるSup35キメラの1つは、この2つの種のそれぞれに由来する重要な配列因子の両方をもっている。このキメラを使って、種特異的プリオン株形成への環境および変異の影響が、どちらの配列因子を選択して識別するかによって決まることを示す。したがって、プリオン変換に関する重要な諸状況は、高度に特異的な小型の識別因子間のわずかな違いに隠されていると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る