Article 構造生物学:アミロイドのクロス-β型背骨構造の原子構造が明らかにした多様な立体ジッパー 2007年5月24日 Nature 447, 7143 doi: 10.1038/nature05695 さまざまなタンパク質から形成されるアミロイド繊維は、それぞれが特定の疾病に関連しているが、共通のクロス-β型背骨構造(cross-βspine)を含んでいる。近年、酵母プリオンタンパク質Sup35の繊維形成セグメントGNNQQNYが作る背骨構造の原子構造が、X線微小結晶解析により明らかにされた。背骨構造は1対のβシートからなり、2つのシートの向き合う側鎖が互いにかみ合って疎水性の「立体ジッパー」を形成している。今回我々は、繊維形成タンパク質由来の、アミロイド様繊維または微小結晶(大抵の場合、この両方)を作る30種ほどのセグメントについて報告する。これらのセグメントは、アルツハイマー病のアミロイド-βとタウタンパク質、PrPプリオンタンパク質、インスリン、膵島アミロイドポリペプチド(IAPP)、リゾチーム、ミオグロビン、α-シヌクレイン、β2-ミクログロブリンなどに由来するもので、分子レベルではアミロイド疾患に共通する構造的特徴があることを示唆している。これらのうち13種の微小結晶の構造にはすべて立体ジッパーがみられるが、それらは多様であり、アミロイド様繊維の原子構造の範囲を広げるとともに、プリオン系統の基礎となる原子レベルの仮説を提供する。 Full Text PDF 目次へ戻る