Letter

物理:常圧下0.4ミリケルビン以下の温度でみられるリチウムの超伝導

Nature 447, 7141 doi: 10.1038/nature05820

アルカリ金属族の元素は、1価性であるために超伝導体にはならないだろうと考えられている。加圧下のリチウム(最も軽いアルカリ元素)で最近発見された20 Kという高い超伝導転移温度は、恐らく伝導電子バンド構造が圧力によって変化して生じたものであろう。リチウムの常圧下での超伝導については、理論的にも実験的にもまだ決着がついていない。本論文では、リチウムが常圧下で0.4 mKの転移温度をもつ超伝導体であることを実証する。リチウムは特に単純な伝導電子系をもつため、超伝導体と転移温度を分類する試み、特に、非磁性配置ではどのような場合でも、超伝導が生じる可能性が零温度まで全くないのかどうかを突き止める上で重要な系となる。さらに、リチウムでみられる極めて弱い超伝導と比較的強い核磁性の組み合わせでは、適切な条件下で、これら2つの秩序化現象間の相互競合が明瞭にみられる可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度