Letter 植物:シロイヌナズナではクロマチンが細胞分裂と根表皮パターン形成を連係させている 2007年5月10日 Nature 447, 7141 doi: 10.1038/nature05763 植物の胚形成および器官形成では、細胞の増殖と運命決定とが厳密に連係している。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の根の表皮では、ホメオボックスGLABRA2(GL2)遺伝子の発現が、根毛細胞と非根毛細胞のどちらになるかという運命決定を行っている。これには、その下の皮層からの位置情報シグナルの伝達、複雑な転写調節、およびクロマチンへの接近可能性の変化が必要とされている。しかし、これらの要因間の分子レベルでのつながり、また細胞分裂との関係はわかっていない。今回我々は、DNA複製タンパク質CDT1と相互作用する分子として、GL2発現調節因子GEMを同定した。GEMは、GL2に依存した細胞運命決定に関与するWD40リピートタンパク質であるTTG1(TRANSPARENT TESTA GLABRA1)とも相互作用し、細胞分裂およびGL2発現の両方を調節する。本論文では、根のパターン形成遺伝子の抑制性ヒストンH3K9のメチル化状態の維持にGEMが関与しており、シロイヌナズナの根発生の間にみられる細胞の分裂、運命、および分化をつなぐものとなっていることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る