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地球:大陸上部マントルでの方位異方性の深さ分布

Nature 447, 7141 doi: 10.1038/nature05742

地球上部マントル内の地震波異方性の原因として最もありそうなものは、カンラン石などの異方性を示す鉱物の格子選択配向である。異方性の存在は、現在のテクトニクス運動にかかわる力学的過程だけでなく、リソスフェア形成にかかわる力学的過程も反映している。上部マントルの異方性を検出しその特徴を突き止める強力な手段は、S波スプリッティング測定の解析である。しかしながら、この種のデータから得られる鉛直方向の分解能は低いので、スプリッティングが大陸塊の形成時に「固化」したリソスフェアに起源をもつのか、主にアセノスフェア内で起きていて現在のプレートの絶対運動で生じた剪断によって引き起こされるのかについては異論が多い。さらに、表面波から導かれたモデルによる予測は、S波スプリッティングの観測結果とは矛盾することが多い。本論文では、この不一致は表面波の波形とS波スプリッティングデータの同時反転により解決できることを示す。北アメリカの上部マントルの大陸塊部分に、地震波速度の速い軸の方向が異なる2つの異方性層が存在することを示す証拠を提示する。アセノスフェアの深さ(200〜400 km)では、地震波速度の速い軸はプレートの絶対運動とほぼ平行で、現在のテクトニクス過程と関連する剪断の存在に確証を与えるが、リソスフェア(80〜200 km)では方向はずっと北向きになる。北米西部のテクトニクス的に活動的な部分では、検討した深さの全域で、地震波速度の速い軸の方向はプレートの絶対運動と一致しており、リソスフェアがより薄いことと一致している。

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