Letter 免疫:キチンはアレルギーに伴う自然免疫系細胞の組織内蓄積を誘導する 2007年5月3日 Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05746 アレルギー免疫および寄生虫免疫は、2型ヘルパーT細胞、好酸球および好塩基球など、インターロイキン(IL)-4やIL-13を発現している細胞の組織浸潤を特徴とする。組織のマクロファージは、選択的活性化マクロファージとよばれる独特の表現型をとる。それに比べて、このような宿主反応を引き起こす因子についてはほとんどわかっていない。キチンは、自然界に広く分布するN-アセチル-β-D-グルコサミンからなる生物ポリマーで、菌類、甲殻類、蠕虫類および昆虫類の堅牢な構造を作り出している。本論文で我々は、キチンをマウスに投与すると、好酸球や好塩基球などのIL-4を発現する自然免疫系細胞の組織内蓄積が誘導されることを示す。組織への浸潤は、Toll様受容体を介するリポ多糖認識を欠いても起こったが、注入するキチンをIL-4およびIL-13によって誘導される哺乳類のキチナーゼであるAMCaseで前処理した場合、あるいはAMCaseを過剰発現しているマウスにキチンを注入した場合には起こらなかった。キチンはin vivoで選択的にマクロファージを活性化し、最適な免疫細胞動員に必要なロイコトリエンB4の産生を引き起こした。キチンは、アレルギー免疫および腸内寄生虫に対する免疫に関係があるとされている自然免疫細胞による組織への浸潤の認識因子の1つであり、この過程は脊椎動物のキチナーゼによって負の調節を受けている可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る