Article 細胞:Clostridium difficile毒素Bの自己触媒的切断 2007年3月22日 Nature 446, 7134 doi: 10.1038/nature05622 Clostridium difficileは、院内抗生物質関連下痢症や偽膜性大腸炎の原因菌であり、主要な毒性因子2つ(the large clostridial cytotoxins AおよびB)をもつ。毒素Bは、標的である真核細胞に取り込まれる際に、標的細胞の細胞質因子によって切断されると考えられてきた。本論文では、毒素Bだけではなく、ほかの高分子量毒素すべての切断が、寄主の細胞質に含まれるイノシトールリン酸を補因子とし、それに依存して自己触媒的に行われることを報告する。アスパラギン酸プロテアーゼの共有結合型阻害剤である1,2-エポキシ-3-(p-ニトロフェノキシ)プロパンは、培養細胞で毒素Bの機能を完全に阻害する。この阻害剤を用いて毒素Bがプロテアーゼとして働く際の触媒活性部位を同定した。本報告は、真核細胞のシグナルを誘導性自己タンパク質分解反応に使って、毒性のあるドメインを標的細胞の細胞質に送り込む細菌毒素に関する、我々が知るかぎり最初のものである。今回のデータに基づき、毒素Bの取り込みとイノシトールリン酸が誘導する活性化の統合的モデルを提案する。 Full Text PDF 目次へ戻る