Letter 宇宙:小惑星1862番アポロの自転の輻射トルクによる加速 2007年3月22日 Nature 446, 7134 doi: 10.1038/nature05614 小惑星の表面からの太陽光の非等方性の反射と熱再放射は、推進エンジンとして働く。正味の推進力(Yarkovsky効果)は、天体の軌道の力学的性質を、天体の物理的特性に依存する速度で変える。不規則な形をした天体の場合、この推進力は自転周期や自転軸の方向を変えうる正味のトルク(Yarkovsky-O’Keefe-Radzievskii-Paddack効果、すなわちYORP効果)を生じさせる。Yarkovsky効果は直接的に観測されており、小惑星の長い時間間隔にわたる軌道進化におけるその影響の間接的な証拠も存在する。しかしこれまでのところ、YORP効果に対しては、小惑星族における自転軸方向のグループ化を介する間接的な証拠しか存在していない。本論文では、小惑星1862番アポロに自転速度の変化がみられ、この変化はYORP効果によってもっともうまく説明されることを報告する。アポロの大きさは1キロメートルを上回るにもかかわらず、その変化はかなり大きく、測光学的な光度曲線ではっきりと確認でき、ちょうど40年で1回転増えるのに等しい。このことは、YORP効果が小惑星の力学進化に重要な役割を果たすという予測を支持するものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る