Letter 生化学:BluBはフラビンを分解してビタミンB12の下方配位子を形成する 2007年3月22日 Nature 446, 7134 doi: 10.1038/nature05611 ビタミンB12(コバラミン)は、これまで知られている天然の非ポリマー化合物のうちで最大のものの1つで、微生物だけが生合成できる唯一のビタミンである。ビタミンB12の下方配位子である5,6-ジメチルベンズイミダゾール(DMB)の生合成については、ほとんど解明されていない。最近我々は、アルファルファ根粒菌であるSinorhizobium melilotiの遺伝子bluBがDMBの生合成に不可欠なことを発見した。本論文では、BluBが、結合しているフラビンモノヌクレオチド補因子の分断と縮小というこれまでに前例のない反応を引き起こし、リビチル尾部の切断からDMBとD-エリトロース4-リン酸が生成することを明らかにする。構造解析によって、BluBはNAD(P)H-フラビン酸化還元酵素に構造が類似しているが、異例にぴったりした結合ポケットにはフラビンモノヌクレオチドが結合し、NAD(P)Hは結合できない点が異なっている。反応座標の初期に位置する中間体を結晶学的に調べたところ、還元されたフラビンの上に分子酸素が配置していることがわかった。したがってBluBは、還元されたフラビンを隔離して分子酸素を活性化させ、フラビン自身を分解させている。今回のDMB生合成の研究は、ビタミンB12についてよくわかっていなかった性質を明らかにするもので、ビタミンB12が関連する病気の解明に役立つ可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る