Letter 生理:CNGA2チャネルにおけるリガンドの結合と活性化によるチャネルゲート開閉との関連づけ 2007年3月22日 Nature 446, 7134 doi: 10.1038/nature05596 環状ヌクレオチド作動性(CNG)イオンチャネルは、光受容細胞や嗅細胞における感覚刺激のシグナル伝達にかかわっている。CNGチャネルの構造は、2種類または3種類の相同サブユニットからなるヘテロ四量体である。その活性化はこれらのサブユニットによる協同過程であることは確認されているが、その協同性がリガンドの結合によって生じるのか、チャネルの開閉によるのか、あるいはその両方によるのかは不明で、またサブユニットどうしの相互作用の仕組みもわかっていない。今回我々は、ホモ四量体である嗅細胞型CNGA2チャネルの働きをインサイドアウト膜パッチにより調べ、cGMPの蛍光類似体8-DY547-cGMPをリガンドとして用いてチャネルの活性化とリガンドの結合を同時に観察した。8-DY547-cGMP濃度が1 µMよりも小さいときには、定常状態の結合のほうが定常状態の活性化よりも大きいが、濃度が高いときには定常状態の結合のほうが小さくなり、定常状態での両者の関係には交差するところが生じる。cGMP濃度を急上昇させた後の活性化の時間経過を複数調べて結合と活性化の関係と総合的に分析した結果、チャネルには4つのリガンドが結合し、結合部位間にかなりの相互作用があることが明らかになった。リガンドの段階的な結合の中でも、チャネルの開孔に最も重要なのは2つ目の結合である。2つ目のリガンドの結合定数は、ほかのリガンドに比較して103分の1程度であり、その結合が引き金となって、チャネルはほとんど閉じた状態から最大に開いた状態に切り替わる。これらの結果は、CNGA2チャネルのサブユニットが協同的な活性化機構にどのような役割を果たすかを解明するのに役立つとともに、ほかのイオンチャネルや受容体の作用にも広く関係すると思われる。 Full Text PDF 目次へ戻る