Article 神経:成体マウスの脳における遺伝子発現のゲノム全域アトラス 2007年1月11日 Nature 445, 7124 doi: 10.1038/nature05453 神経系の機能回路の分子レベルでの解明によって、遺伝子、脳、行動の関係について新たな考察が得られると期待される。脳細胞が多様なことから、神経系の機能ゲノミクスの解明には、細胞レベルでの解析が必要となる。今回我々は、成体マウスの脳で、約20,000個の遺伝子の発現パターンを含む、解剖学的に全体を網羅するデジタルアトラスを作成した。ハイスループットの自動化装置を用いたin situハイブリッド形成により集められたデータは、オンラインで公開中である。新しく開発された、画像を用いるインフォマティクス手法により、ゲノム全域にわたる規模での構造解析と相互相関分析、さらに特定領域に豊富な遺伝子の同定も可能になった。偏りのない高分解能解析によって、従来の神経解剖地図では明確でなかった細胞の不均一性が徹底的に立証できただけでなく、非常に特異性の高い細胞マーカーも見つかった。今回の高度に標準化されたアトラスは、脳の組織化と機能に関する今後のさまざまな研究に役立つ一次データ公開情報源となる。 Full Text PDF 目次へ戻る