Letter 宇宙:タイタンの湖 2007年1月4日 Nature 445, 7123 doi: 10.1038/nature05438 土星の衛星であるタイタンはもやで覆われているが、その表面での液体メタンの安定性から、海か湖があると長い間考えられてきた。最初の可視およびレーダー画像では、液体の流れが表面に存在していたことを示す多くの証拠が発見されたにもかかわらず、海の証拠はまったく発見されなかった。本論文では、2006年7月22日のカッシーニ・レーダーのタイタンへの接近通過(T16と表す)の際に得られた、タイタンの表面にある湖の存在の紛れもない証拠を示す。北緯70°より北側のレーダー画像には、円形から不規則な形の、レーダーで暗く写る斑75個以上がみられ、この領域は液体のメタンとエタンが表面に豊富かつ安定に存在すると考えられている領域である。レーダーで暗く写る斑は、レーダー反射率が非常に低いことと湖に類似した形態から湖であると考えられ、付随した流路や地形学的な凹地の場所も含まれている。湖の一部は凹地を満たしておらず、みたところ乾燥した凹地が存在するらしい。このことは、湖の状態が部分的に乾燥したものや液体で満たされたものなど、多様であることを示していると解釈される。これらの北半球の湖は、凝結可能な液体の水文循環がタイタンの表面と大気で今なお活発であるということの、最も強力な証拠である。この水分循環において湖は、降雨または地下の「液体メタン」面、あるいはこの両方を通じて満たされる。 Full Text PDF 目次へ戻る