Letter 細胞:ヒト結腸がんを引き起こす細胞の同定とその細胞の増殖 2007年1月4日 Nature 445, 7123 doi: 10.1038/nature05384 結腸がんは、がんでは2番目に多い死因である。腫瘍形成能のある結腸がん細胞の同定とその特性の解明は、新規の診断手段や治療手段の考案に役立つ可能性がある。未分化細胞のまれな集団が腫瘍の形成と維持に関与することを示す証拠が増えつつあるが、結腸直腸がんではこのことは検討されていない。本論文では、結腸がん中の腫瘍形成能をもつ細胞は、腫瘍細胞の約2.5%を占める、細胞密度の高い領域のCD133+集団に含まれていることを示す。免疫不全マウスにCD133+結腸がん細胞を皮下注入すると、原発腫瘍と同じ腫瘍が容易に出現したが、CD133-細胞の皮下注入では腫瘍が形成されなかった。このような腫瘍を数世代にわたって連続移植したところ、いずれも表現型の重要な変化を伴わずに、移植するごとに腫瘍の増殖速度の増大が観察された。CD133-細胞とは異なり、CD133+結腸がん細胞は、in vitroの無血清培地において1年以上もの間、未分化な腫瘍塊として指数関数的に増殖し、移植生着能や原発腫瘍と同じ形態学的パターンおよび抗原パターンを再現する能力を維持していた。我々は、結腸直腸がんは腫瘍形成能をもつ未分化な少数のCD133+細胞から生じて広がっていき、したがって、この細胞を将来の治療標的とすべきであると結論する。 Full Text PDF 目次へ戻る