Letter 大規模な流体力学的撹乱がサンゴ礁に与える生態学的影響 2006年11月23日 Nature 444, 7118 doi: 10.1038/nature05328 2004年末のインド洋大津波や、強い熱帯暴風の発生頻度の明らかな上昇から、大規模な流体力学的撹乱の生態学的影響を解明・予測する必要性が高まっている。サンゴ礁は、熱帯礁の高い生物多様性を維持する生息地構造を提供しており、多くの熱帯地域社会に不可欠な生態系サービスの基盤となっている。今回我々は、海洋学的モデルからの予測と工学理論を統合し、流体力学的撹乱が生じている間の底生サンゴ礁の剥離を予測した。これは、あらゆる形態のコロニーを統合し、流体力学的勾配がサンゴの集合構造に与える影響を系統立てて検討することにより、先行研究を一般化するものである。野外での検証により、このモデルはサンゴのコロニーのサイズと形態に応じた、礁嶺からの距離に伴う力学的な壊れやすさの変化を正確に予測していることが明らかとなった。我々の研究は、サンゴ礁群集に流体力学的撹乱が与える影響を理解し予測するための一般的枠組みを提供するものである。流体力学的撹乱は、サンゴ礁上の種の帯状分布と共存を決めるうえで大きな役割を果たし、気候変動に関連した熱帯暴風の頻度と強さの変化にサンゴ集合体がどのように反応するかを左右する極めて重要な決定要因である。 Full Text PDF 目次へ戻る