Letter

気候:グリーンランドと南極大陸における氷河期の気候変動の1対1対応関係

Nature 444, 7116 doi: 10.1038/nature05301

南北両半球における気候変化の位相関係について正確な知識を得ることは、地球の気候力学を解明するために重要である。氷床コアの研究によって、最終氷期については、南極大陸における過去最大の数千年規模の温暖化イベントとグリーンランドにおける最も長く続いたダンスガード-オシュガーイベントとが、大西洋の子午面循環を通して強く結びついていたことが明らかになっている。しかし、より短期のダンスガード-オシュガーイベントに、南極大陸におけるより短期のそれほど顕著でない温度変動と対応するイベントがあったのか、またそれらのイベントが同じ機構によって結びついていたのかどうかは、はっきりしていなかった。本論文では、南極のドローニング・モード・ランドの氷床コアから抽出した氷河気候の記録を示す。これは、グリーンランドにおける氷床コアの記録と同程度の解像度で、南大西洋の気候を表している。メタンを用いて北グリーンランドの氷床コアと同期させたところ、ドローニング・モード・ランドの氷床コアから得られた酸素同位体の記録から、南極大陸におけるすべての温暖化イベントとグリーンランドにおけるダンスガード-オシュガーイベントとが、温暖化と寒冷化の位相が両極で逆転するバイポーラ・シーソー(Bipolar Seesaw)現象によって1対1対応の関係にあることが示された。南極大陸の温暖化イベントの振幅は、同じ時期に起こった北半球における亜氷期の持続期間と線形関係があることが見いだされ、これらの温暖化イベントのすべてが、子午面循環の類似した減少に起因していることが示唆される。

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