Letter 神経:中枢シナプスでの広帯域伝達を持続させる高速小胞再充填と大規模プール 2006年2月23日 Nature 439, 7079 doi: 10.1038/nature04509 感覚情報が脳内のシナプス結合を伝達されていく速度を決めている要因は何か。高振動数のシグナルは、多くの中枢興奮性シナプスで短いバーストしか起こさないが、漸変性のリボン型シナプスは伝達物質放出を持続でき、高速の情報伝達が可能である。今回伝達を調べた小脳苔状繊維末端は、in vivoで200 Hz以上の発火を長時間行えるのに、個々の顆粒細胞にはごく少数のシナプス結合しか作っていない。本論文では、苔状繊維と顆粒細胞間の結合は、生理的温度で高振動数のシグナル伝達を持続できることを示す。我々はゆらぎ解析と薬理的脱感作阻害を用いて短期可塑性の量子的決定要因を同定し、それらを短期可塑性モデルと累積的興奮性シナプス後電流解析と合わせて持続的高振動数伝達の決定要因を定量化した。その結果、放出は個々の放出部位で、例外的に大きな放出可能小胞プール(1部位当たり約300個)からの放出準備ができた小胞が高速再充填されることにより維持されていることがわかった。この結果は、高速の持続的小胞放出が漸変性リボン型シナプスに限定されてはいないこと、および苔状繊維が小脳皮質の入力層に対して広帯域の発火率に符号化された情報を伝達するのに適していることを立証するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る