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遺伝:ヒト8番染色体DNA塩基配列と解析

Nature 439, 7074 doi: 10.1038/nature04406

国際ヒトゲノムシークエンシングコンソーシアム(IHGSC)は、最近、ヒトゲノム塩基配列の解読を完了した。このプロジェクトの一環として、我々は8番染色体に注目して解析を行った。染色体の中には、長さ、遺伝子含量、反復配列含量およびセグメント重複の割合に関して極端な特徴を示すものがあるが、8番染色体はこれらのどの点においてもゲノムの平均に非常に近く、典型的なゲノムの特徴を示す染色体である。本論文では、この染色体の塩基配列と遺伝子カタログについて述べる。この染色体はヒトゲノムの真正クロマチンの5%強に相当する。この染色体に固有の特徴は、極めて高い突然変異率を示すように見える8p遠位部の約15メガベースの広い領域にある。この領域の突然変異率は、配列が解読されている他の哺乳類よりもヒト科の動物の方が大きくなっている。この急速に進化を遂げた領域には、自然免疫と神経系に関与する多数の遺伝子が存在している。例えば、正の選択を受けていると考えられる遺伝子座で、主要なディフェンシン(DEF)遺伝子クラスターや、大型類人猿において大きくなった脳のサイズの進化に寄与している可能性のある遺伝子MCPH1などである。8番染色体の解析から得られた結果により、正常および疾患の生物学やゲノムの進化に関する理解が一層深まるであろう。

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