Article 神経:脳特異的なマイクロRNAが樹状突起棘の発達を制御する 2006年1月19日 Nature 439, 7074 doi: 10.1038/nature04367 マイクロRNAはタンパク質をコードしない小型のRNAで、標的であるメッセンジャーRNAの翻訳を調節し、それによって植物や動物の発生の重要な局面を制御している。哺乳類の神経系では、mRNA翻訳の時空間的調節はシナプスの発達や可塑性に重要な役割を果たす。哺乳類脳からは多数のマイクロRNAが単離されているが、シナプス機能を制御する特定のマイクロRNA、あるいはその標的となるmRNAはまだ同定されていない。今回、脳特異的なマイクロRNAであるmiR-134が、ラット海馬ニューロンのシナプス-樹状突起部分に局在し、樹状突起棘(興奮性シナプス伝達を行うシナプス後部位)の大きさを負に制御していることがわかった。この影響は、棘の発達を調節するプロテインキナーゼの1つLimk1をコードするmRNAの翻訳を、miR-134が阻害することによっている。ニューロンが脳由来神経栄養因子のような細胞外刺激を受けると、miR-134による Limk1の翻訳阻害が解除される。刺激因子はこのようにしてシナプスの発達、成熟や可塑性に関与しているのかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る