Letter 海洋:混合の低下は海洋深部のクロロフィル極大に振動とカオスを作り出す 2006年1月19日 Nature 439, 7074 doi: 10.1038/nature04245 深部クロロフィル極大層(DCM)は、世界の海洋の大部分に広がっている。海洋の深部にクロロフィル濃度の高い層が存在することは、上方から供給される太陽光と下方から供給される栄養という2つの逆向きの資源勾配中にある植物プランクトンの増殖が、そこで折り合っていることの反映である。DCMは安定した性質を持っていると言われることが多いが、本論文では鉛直循環の低下がDCM中の植物プランクトンのバイオマスと種構成に振動とカオスを引き起こし得ることを示す。このような変動は、(1)沈降するプランクトンの急速な移出、すなわち有光層からの栄養の除去、(2)新しい植物プランクトンの生産を促進する栄養のゆっくりした上方への流れ、という2つの過程の時間スケールの差によって引き起こされる。気候モデルからは、地球温暖化が海洋の鉛直混合を低下させると予測されている。今回のモデルは、混合の低下がDCMの変動を大きくし、それによって海洋の一次生産変動と海洋内部への炭素移出の変動を増大させることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る