Letter 気候:結合モデルで示された1,470年周期の氷河期の気候が太陽活動に起因する可能性 2005年11月10日 Nature 438, 7065 doi: 10.1038/nature04121 北大西洋域での古気候記録の多くは、最終氷期にほぼ1,470年のサイクルである程度周期的に起こった急速な気候振動のパターン、いわゆるダンスガード-オシュガー・サイクルを示している。このような急激な温度変化を説明するために、気候システムの内部振動や、おそらく太陽に起因する外部強制力などさまざまな仮説が提唱されてきた。しかし、約87年および約210年の周期を持つ顕著な太陽活動はよく知られているものの、周期が1,470年の太陽活動は検出されていない。本論文では、中程度の複雑さの気候モデルに氷河期の気候条件を与え、約87年および約210年の周期で北大西洋に淡水を流入させると、ダンスガード-オシュガー・サイクルに似た、間隔が1,470年の急速な気候変動がシミュレートされることを示す。シミュレーションにはっきり現れる1,470年という応答時間は、 太陽活動の2つのより短い周期の重ね合わせに、熱塩循環の非線形性の強いダイナミクスや長い特性時間スケールが加わってもたらされたものと考えられる。完新世の条件では似たような現象は起こらない。これらの結果から、太陽には1,470年周期の活動サイクルがないにもかかわらず、氷河期の1,470年という周期を持つ気候サイクルは、太陽からの強制力によって引き起こされていたと結論される。 Full Text PDF 目次へ戻る