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進化:変異蓄積解析によって遺伝子発現の急速進化を起こせる広い能力の存在が明らかになる

Nature 438, 7065 doi: 10.1038/nature04114

変異は生物多様性の究極の供給源となるが、それは変異によって生じるばらつきが進化を促進するからである。遺伝子発現は、生物が遺伝情報を発生上の変化に変換する第1段階にあたる。今回我々は、もともと同一であったキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の12系統で200世代にわたって独立に変異を蓄積させ、変態開始時におけるゲノム全体の転写産物量を測定することにより、変異がどのくらいの率で遺伝子発現に新たな変動をもたらすかを見積もった。我々は、ゲノムの39%で統計的に有意な変異による変化を見いだし、対応する遺伝子群全体に広範な変異性が見られることをつきとめた。発生中に遺伝子の発現が促進されるとそれらの変異性は低下し、発現が抑制されると変異性は増加する。これは、発生という状況が遺伝子発現の進化に影響を及ぼしていることを意味する。変異による分散と環境による分散の間に強い相関が見られることから、発生の進行には広範なキャナリゼーションが存在する可能性があるとわかる。今回我々が報告した進化速度と種間の違いとを比較することで、遺伝子発現は厳密な中立モデルにしたがって進化するわけではないという結論に至った。自然突然変異によって遺伝子発現に多くの変動が生じる可能性はあるものの、自然に起こる変動はかなりの制約を受けている。

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