Letter 地球:カンラン石中のヘリウム溶解度とその海洋島玄武岩の高い3He/4He比に対する影響 2005年10月20日 Nature 437, 7062 doi: 10.1038/nature04215 海洋島玄武岩に見られる高い3He/4He比は、マントルに脱ガスしていない貯蔵庫が存在することの主な証拠となっている。しかしながら、ヘリウム同位体進化モデルは、マントルが融解した際のヘリウムの化学的挙動に強く依存している。ヘリウムは、ウランやトリウムと比べてマントル溶融相内に強く濃集すると一般に考えられているが、マントル鉱物内のヘリウム分配の推定値は矛盾する結果を示している。本論文では、大気圧の条件下における実験による、カンラン石へのヘリウム溶解度の測定値を提示する。天然、および合成カンラン石をヘリウムを50%含む雰囲気と平衡状態にし、真空中で破砕した後に融解して解析した結果、カンラン石-メルト間の分配係数の最小値0.0025±0.0005(s.d.)と最大値0.0060±0.0007(s.d.)が得られた。この結果は、マントルの融解時にはヘリウムがウランやトリウムよりも適合性が高く、高い3He/4He比が融解時の枯渇した残滓内で保たれることを示している。高い3He/4He比をもつ海洋島玄武岩に対する枯渇した生成源があることで、海洋島玄武岩と大洋中央海嶺玄武岩との間で相対的なヘリウム濃度に明白な違いがあることを説明できるかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る