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脳:前頭前野と線条体で異なる時間経過をとる学習関連活動

Nature 433, 7028 doi: 10.1038/nature03287

複雑な世界の中で生きていくため、たとえば「赤では止まれ」のような人為的な規則をも素早く学習できるよう、ヒトの脳は巧妙な能力を発達させてきた。この能力の実験室試験(条件付け連合学習)を用いたサルでの研究により、前頭前野を含む前頭葉構造と大脳基底核の皮質下諸核がこの学習に関与していることがわかっている。連合学習の基盤となる神経現象はこの2つの領域で観察されているが、異なる課題で別個に研究されてきたため、これらの領域がそれぞれ独自の機能を持っているかどうかはわかっていない。今回、連合学習中のサルで、これらの領域の神経活動が異なる速度で変化することを見出した。すなわち、線条体(基底核への入力構造)は急速でほぼ双安定性の変化を示したのに対し、前頭前野は行動成績の緩やかな向上により一致する比較的遅い変化傾向を示した。また、学習の成立とともに、線条体では急速眼球運動に先行する活動が徐々に早く始まるようになるのに対し、前頭前野ではそのようなことはなかった。これらの結果は、まず報酬を受けた連合学習が基底核で行われ、その出力が前頭葉で遅い学習機構を「訓練する」という仮説を支持する。

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