Letter 生化学:マイクロアレイ解析で明らかになった一部のマイクロRNAによる、多数の標的mRNAの下方制御 2005年2月17日 Nature 433, 7027 doi: 10.1038/nature03315 マイクロRNA(miRNA)は、植物および動物の遺伝子発現を転写後に調節する一群の非コードRNA分子である。転写産物レベルに及ぼすmiRNAの影響を調べるために、miRNAをヒトの細胞に導入し、mRNAプロファイルの変化をマイクロアレイ法で調べた。本論文では、発現プロファイルがmiR-124の導入によって、miR-124が選択的に発現する器官である脳のプロファイルに近づくこと、またmiR-1の導入によって、miR-1が選択的に発現する筋肉のプロファイルに近づくことを示す。いずれの場合も、約100個のメッセージが12時間後には下方制御されていた。これらのメッセージの3'非翻訳領域は、もしこれらのメッセージの多くがmiRNAの直接の標的であればそうであろうと予想されるとおり、miRNAの5'領域と対を形成する傾向が大きかった。以上の結果は、後生動物のmiRNAが、単に標的転写産物に由来するタンパク質の量だけではなく、多くの標的転写産物そのもののレベルを減少させうることを示唆している。またmiR-1およびmiR-124、そしておそらく他の組織特異的miRNAも、従来の推定よりもはるかに多くの標的を下方制御しており、このためヒトにおける組織特異的な遺伝子発現を決定するのに有用であると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る