Letter 脳:鳴禽類の歌のリアルタイム制御に対する大脳基底核−前脳回路の寄与 2005年2月10日 Nature 433, 7026 doi: 10.1038/nature03127 大脳皮質−基底核間の神経回路は、運動制御や運動学習に重要な役割を果たしている。鳴禽類では、前脳前部経路(AFP)が歌学習と成鳥の発声可塑性に必要な基底核−前脳回路であるが、これは学習した歌の実行には必要でない。今回、歌調節(学習した複雑な運動スキル)に対するこの経路の機能的寄与について調べた。検討した仮説は、成鳥AFPの神経活動が歌発声をつかさどる一次運動野の瞬間ごとの変化を指令できるとするものである。AFPの出力神経核を歌発声によって微小刺激すると、学習した歌のパラメーターに急速かつ特異的な変化が生じた。また、自然条件下でも実験条件下でも、AFP活動パターンの変化幅と歌構造の変化幅には関連があった。さらに、AFPの出力神経核を破壊すると、歌の変化幅の自然的に起こる改変が阻害された。これらの知見は、歌に対する直接的でリアルタイムな変化に及ぼすAFPの従来認識されていなかった役割を示すものである。より一般化した言い方をすれば、前脳前部領域と基底核は、行動出力を必要な目標にバイアスするか強化学習に必要な確率的な変化を加えることによって、運動学習に寄与している。 Full Text PDF 目次へ戻る