Letter 地球:全球の地震波速度方位異方性とオーストラリアのみで見られるプレート運動による変形 2005年2月3日 Nature 433, 7025 doi: 10.1038/nature03247 大陸下に存在する速度の速い蓋(リッド)の厚さに差があることは地震波トモグラフィーにより求められ、大陸の「根」の起源についての長い論争を激化させた。このような違いの一部は、水平方向に偏向したs波が鉛直方向に偏向したs波よりも速く伝わるという動径方向の異方性が深さ250〜300 kmの間で観測されることから説明できるかもしれない。この方位角方向で平均した異方性は、海盆の下の浅部で発見されたのと同様に、プレートの底で現在生じている変形により生まれる可能性がある。そのような変形は、異方性が大きい鉱物が選択的にある方向に並ぶことにより地震波速度の顕著な方位依存性ももたらすと考えられる。本論文では、全球における表面波方位異方性の観測について報告し、オーストラリアプレートの大陸部分のみが顕著な方位異方性を示し、深さ175〜300 kmでは現在のプレート運動と強い相関を持つことを示す。他の大陸下では、方位異方性とプレート運動との相関は弱く、その深さも海底下で発見されたものと同程度である。速い速度で動くオーストラリアプレートは、大陸の領域でのみ底部で十分大きく変形しており、その変形が方位異方性へと変換されていると推測される。他の大陸下では方位異方性が小さいことは、単純な剪断により対称軸が急角度に立った異方性が生じたことで説明できる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る