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物性:非対称3成分強誘電性超格子における強い分極増強

Nature 433, 7024 doi: 10.1038/nature03261

エピタキシャル工学の近年の進展に促された理論予測により、ペロフスカイト型金属酸化物の超格子では複雑な挙動が数多く起こるとされている。その中に、ひずみによる分極増強と3成分超格子で非対称特性が現れる可能性がある。今回我々は、高圧パルスレーザー蒸着により、伝導性をもつ原子レベルで平坦なルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3)層上に、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)およびチタン酸カルシウム(CaTiO3)からなる原子スケールで制御された超格子を作製した。BaTiO3層内のひずみは、BaTiO3の厚さがCaTiO3層とSrTiO3層を合わせた厚さを超えない限り、完全に維持されている。この超格子は半数の層が名目上は非強誘電性であるにもかかわらず、完全なひずみを保ってヘテロ界面のカップリングを組み合わせると、超格子全体の分極が、同様に成長させた純粋なBaTiO3に比べて全部で50%も増強されることが見出された。さらに、常誘電性マトリックス中に単位胞1個の厚さのBaTiO3層しか含まない超格子でさえも強誘電性を保つことを示す。今回のデータから、特定の界面構造と局所的非対称性が分極増強において予想外の役割を果たすことが明らかになった。

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