Letter 生体力学:ハエトリソウの葉がバネのように閉じる機構 2005年1月27日 Nature 433, 7024 doi: 10.1038/nature03185 ハエトリソウ(Dionaea muscipula)の捕虫葉がほぼ100ミリ秒という高速で閉じることは、植物界で見られるもっとも速い動きの1つである。このため、ダーウィンはハエトリソウを「世界で最も不思議な植物」と評した。捕虫葉の閉鎖は、感覚毛が受ける機械的刺激をきっかけとして始まる。以前の研究は刺激に対する感覚毛の生化学的応答に集中しており、葉における活動電位の伝播が定量された。本論文は、ハエトリソウが刺激を受けた後の機械的な動きを検討して従来の研究結果の補足とする。高速ビデオ撮影、非侵襲的な顕微鏡観察法、単純な理論モデルにより、捕虫葉の速やかな閉鎖が、ばね−座屈不安定性によって起こり、この過程の開始が植物によって能動的に制御されていることを示す。今回の研究で、非筋性の装置における運動規模の拡大という問題の巧妙な解決策が明らかとなった。またこれは植物の傾性運動を解明するための一般的な基盤ともなろう。 Full Text PDF 目次へ戻る