Letter

物理:微小レバーの共振器冷却

Nature 432, 7020 doi: 10.1038/nature03118

巨視的物体と光子との間に絡み合った量子状態の実現に向けて、最近、新しいレーザー冷却の方式に関心が寄せられるようになった。例えば、鏡の振動モードをレーザーで冷却するには、決まった振動数領域でブラウン熱運動を抑制するようにサーボ・ループで能動的に制御した放射圧あるいは光熱圧を鏡に印加すればよい。これに対して、原子はこのような能動的フィードバックがなくても、受動的にレーザーで冷却することができる。それは原子のランダム運動は、放射との相互作用に依って本質的に減衰するからである。本論文では、微小共振器の受動的(あるいは本質的)光学冷却の直接的な実験的検証を報告する。我々は金で被覆したシリコンの微小レバーのブラウン振動運動の揺らぎを室温から有効温度18Kまで押さえ込むように、共振器に誘起される光熱圧を制御する方式を開発した。この方法を光学共振器に誘起される放射圧にまで拡張すれば、量子限界が達成できるだろう。そうなれば、1014個の桁の原子を含む巨視的量子重畳状態を、実験的に研究する道が開けるかもしれない。

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