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生化学:レトロウイルスのキャプシド6量体アミノ末端ドメインの高分解能構造

Nature 431, 7007 doi: 10.1038/nature02915

レトロウイルスはAIDSやT細胞性白血病を含むさまざまなヒトの病気の発病因子である。レトロウイルスのライフサイクルは複雑で、分子レベルでは今なお部分的にしか解明されていない。新たに形成されたレトロウイルス粒子の成熟は、感染能のあるウイルス粒子生産の重要な段階であり、未成熟粒子中のGagポリタンパク質のタンパク質分解酵素による切断を行って成熟ウイルス粒子中に存在するマトリックス、キャプシド、ヌクレオキャプシドタンパク質を形成しなければならない。キャプシドタンパク質は会合して高密度のウイルスコアを形成するが、その形はウイルスの種類によって球形、円筒形、あるいは円錐形などである。にもかかわらず、これらの集合体はすべて、それぞれが6個のキャプシド単量体を含む六角リングが作る格子からできているように見える。本研究では、N指向性マウス白血病ウイルス(N-MLV)由来の1個の六角リングのX線構造を示す。キャプシド単量体間の相互作用面は概して極性があり、6量体内の弱い相互作用と矛盾しない。似たような構造が、すべてのレトロウイルスでキャプシドの会合・解体の調節におそらく必須なのだろう。これらの結果をまとめると、レトロウイルスの脱殻について、また細胞の制御因子がウイルス複製を妨げる仕組みについて新たな知見が得られる。

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