Letter 生物工学:RNA自己切断の調節による哺乳類遺伝子発現の外的制御 2004年9月23日 Nature 431, 7007 doi: 10.1038/nature02844 細菌の特定の代謝経路の制御に関する最近の研究から、全くRNAだけに基づいて遺伝子発現の調節を行う機構の存在が証拠だてられている。このような機構には、特定の細胞内代謝物とRNA配列との直接の相互作用を介する翻訳調節、転写終結、RNA自己切断がかかわっている。本論文では、哺乳類細胞で、自己切断性RNAモチーフをコードする配列を遺伝子またはベクターの転写単位に組み入れることで、これと似たRNAに基づく遺伝子調節系を効率よく働くように構築できることを示す。このような配列がうまく配置されればRNA転写物の自発的な切断が起こり、遺伝子またはベクターの発現が強く阻害されるようになる。自己切断性モチーフ領域に相補的なオリゴヌクレオチド、または特定の低分子を投与すれば、mRNAの自己切断が阻害されるために遺伝子発現が効率よく誘導される。導入遺伝子の発現の効率的な調節は、さまざまな哺乳類細胞系列および生きた動物で観察されている。他の新しい技術と組み合わせることで、この手法は、低分子量の誘導物質に合わせた遺伝子調節系の開発に特に適切であると考えられ、in vivoにおける新しい生物学的感知手段となって、タンパク質治療薬の調節された輸送に重要な手段を提供する可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る