Letter 古生態:ペルム紀の腕足類群集にみられる長期環境変動への動的反応 2004年4月15日 Nature 428, 6984 doi: 10.1038/nature02464 化石記録には自然が行った多数の実験結果が保存されており、ここから環境変動に対する生態群集の反応を知る手がかりが得られる。だが、絶滅生物の群集動態を直接観察することは不可能である。その代わりとして生態の中立モデルにより、種の数度分布には移動や競争、加入、絶滅などの動態過程が反映されることが示唆されている。現在生きている群集と過去の死滅した群集の比較から、種の数度分布が岩石内の記録に忠実に保存されうることが示されている。今回我々は最尤法を使って、テキサス州Glass山脈(ペルム紀層)に見られる年代の違う4つの生態的景観から算定した腕足類の数度分布が、有意の差を示すことを明らかにする。さらに4つすべてにおいて、従来の生態学的ヌル仮説によって予測されるような対数正規分布よりも、Hubbellの中立モデルに特徴的なゼロサム多項分布のほうが適合する。中立モデルを基準として使い、およそ1,000万年にわたる海面水位の変動が、これらの生態的景観内にいた局所的な群集間の隔離や行き来の度合いを変化させたことを示す。これらの長期環境変動とより高頻度の海面水位変動のどちらも、大規模な絶滅や進化する系統内の大きな変革を起こさなかった。 Full Text PDF 目次へ戻る