Letter 宇宙:高密度の若い星団における暴走的な衝突による大質量ブラックホールの形成 2004年4月15日 Nature 428, 6984 doi: 10.1038/nature02448 スターバースト銀河M 82の中心からおよそ200パーセクの距離にある若い星団のMGG 11と一致する場所には、明るく輝くX線源がある。このX線源の特性は、少なくとも太陽質量の350倍の質量(350M&taiyo;)をもつブラックホールを考えることで最もよく説明され、その質量は恒星質量ブラックホールと超大質量ブラックホールの中間である。近傍の、しかし多少質量が大きい星団(MGG 9)では、そのような中間質量ブラックホールの兆候が見られないため、星団のどのような物理的性質でこの違いを説明できるのか、という問題が生じる。本論文では、星団内の星々の進化と運動の数値シミュレーションについて報告する。このシミュレーションでは星団内で星々が互いに合体可能である。我々は、MGG 11に関しては、力学的摩擦が星団の中心部へ急速に落ち込んでいく大質量星の成因となり、その中心部ではこれらの大質量星が暴走的な衝突に関係することを発見した。この衝突により800〜3,000M&taiyo;の星が生じ、最終的に中間質量ブラックホールへ崩壊する。そのような暴走は、星団MGG 9では起こらない。なぜなら、星団の半径がもっと大きいため、MGG 11に比べて質量分離の時間スケールが5倍長くなるからである。 Full Text PDF 目次へ戻る