Letter

神経:神経活動によって視覚の作業記憶容量の個人差を予測

Nature 428, 6984 doi: 10.1038/nature02447

現象上の視覚体験の豊かさとは裏腹に、ヒトの視覚の短期記憶システムは、ある瞬間に提示された対象のうちせいぜい3〜4個の表現しか保持できない。1世紀以上前から、この視覚記憶の容量には個人差が大きく、1.5対象から5対象までの幅があることが示されてきた。視覚記憶過程の神経基盤については、最近多くの研究が始まったが、保持容量の上限についての神経生理学的な指標は確立されていない。今回、視覚記憶における事項の符号化と保持を反映する左右分化したヒトの神経活動を電気生理学的にとらえたので、その証拠を示す。この活動の振幅は、その時に記憶に保持されている対象の数によって強く調節を受けるが、対象数が容量に至るかまたは容量を超すと上限に漸近する。実際、容量の小さな被験者の活動は大きな被験者の活動に比べてかなり早く飽和するといった具合に、正確な上限は個人の記憶容量によって決まっている。したがって、この指標は個人の記憶容量についての神経生理学的な予測を与えるもので、神経活動と記憶容量の直接的関係を実証したものといえる。

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