Letter 気候:過去148年間にわたるエルニーニョ発生の予測可能性 2004年4月15日 Nature 428, 6984 doi: 10.1038/nature02439 エルニーニョ気候現象の予測は型どおりに行われ配信されているが、エルニーニョの予測可能性の限界はなお議論の余地のあるところである。最近の研究のいくつかは、この予測可能性は頻度の高い大気の「ノイズ」の効果によって大きく制約されることを示唆しているが、一方他のいくつかの研究は、モデルのシミュレ−ションの際の初期誤差の増幅に起因する限界を重要視している。本論文では、海洋―大気結合モデルを用いて、1857年から2003年までの期間について、熱帯太平洋における年々の気候変動を過去にさかのぼって予測した結果を報告する。このモデルは、2年までのリードタイムで、この期間内のすべての際立ったエルニーニョ現象を予測することに成功している。今回の解析からは、エルニーニョの発生は、確率的な強制によるよりも自立的な内部力学によって大きく制御されていると考えられる。したがって、モデルに基づいたエルニーニョの予測は、予測不可能な大気のノイズよりも、初期条件により多く依存することになる。前世紀に発生したエルニーニョはこれまで考えられていたよりも予測が可能なものであったと結論できる。 Full Text PDF 目次へ戻る