Letter

生態:アフリカライオンの持続可能なトロフィー狩猟

Nature 428, 6979 doi: 10.1038/nature02395

大部分の動物種では、立派な角やたてがみなどをもつ雄をスポーツ的に狩猟するトロフィー狩猟によって雄が殺される率が高く、そのため雌が妊娠に至れない場合のみ、個体群全体のサイズが縮小してしまう。だが、雄が子をよく世話する種では、少数の雄が殺されただけでも個体群全体に悪影響が出る。ライオンのような種では理論的には、過剰なトロフィー狩猟によって雄の交替(とこれに伴う子殺し)が多くなり、そのせいで子ライオンがなかなか成獣に達しない可能性が出る。今回我々は、個体に基づく空間構造を明示的に取り込んだ確率論モデルを使い、タンザニア北部で得られた40年間の個体群統計学データをパラメーターに組み込んで、ライオンのトロフィー狩猟が個体群にもたらす結果をシミュレーションした。我々のシミュレーションから、子殺しが個体群絶滅のリスクを高めることが認められたが、トロフィー狩猟はある最低年齢閾値より高齢の雄だけを狩猟することで維持されうることもわかった。そして、長期のトロフィー狩猟で捕獲される雄ライオンの数と質両方が、この方法によって最大限にできることが確証できた。我々は、長期記録のない個体群でライオンの年齢を推定するための簡便で生体を侵害しない方法を提示し、また、年齢判定が確実に実行できる場合には、雄だけがトロフィー狩猟の対象となるいかなる種でも狩猟数割り当てが不要であることを示唆する。

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