Letter 生化学:コルヒチンおよびスタスミン様ドメインとの複合体から得られるチューブリン制御についての洞察 2004年3月11日 Nature 428, 6979 doi: 10.1038/nature02393 微小管は、細胞骨格を構成するチューブリン重合体で、多くの細胞機能に関係している。微小管の動的不安定性は、コルヒチンとスタスミンファミリーのタンパク質など多数の化合物やタンパク質によって制御されている。微小管の不安定性を制御する仕組みは、まだ分子レベルでは解明されていないが、それは主として、適切な構造データがないためである。本論文では、コルヒチンやRB3のスタスミン様ドメイン(SLD)と複合体を形成したチューブリンの構造を分解能3.5Åで報告する。この構造では、RB3-SLDと2個のチューブリンヘテロ二量体が結合して曲がった複合体をつくり、それをSLDのアミノ末端ドメインが覆っており、この複合体のチューブリンが微小管へと取り込まれるのを防いでいる。プロトフィラメント中のチューブリンの構造と比較すると、直線状の立体構造から曲がった構造へと切り替わっていることから、チューブリンのサブユニットが変化していることがわかる。これらの変化は、側面での接触がなくなったことと関係があり、動的不安定性の特徴である微小管の急速な脱重合の根拠となる。またチューブリン-コルヒチン複合体は、コルヒチンの作用機序を知る手がかりにもなる。コルヒチンが結合するのは曲がったチューブリンが直線状構造をとるのを妨げるような位置であり、これによってチューブリンの集合が阻害される。 Full Text PDF 目次へ戻る