Letter 量子情報科学:単一トラップ原子と単一光子との絡み合いの観測 2004年3月11日 Nature 428, 6979 doi: 10.1038/nature02376 量子情報科学が目指すひとつの重要な目標は、安定な量子メモリと信頼性の高い量子通信路との間で量子情報を忠実に写像することである。この写像によって、例えば遠距離にわたる量子通信、物質の量子テレポーテーション、そして「量子インターネット」を介した分散型の量子計算が可能になる。量子状態は一般には複製できないため、量子情報は、量子メモリを通信路と絡み合わせることによってのみ、さまざまなアプリケーションに分配することができる。本論文では、単一のトラップされた111Cd+イオンを使った理想的な量子メモリと、このイオンから自然放出された単一光子によって得られる理想的な量子通信路との間の量子絡み合いを報告する。光子の偏光状態とトラップイオンメモリの量子状態の間で適切な同時測定を行い、それらの絡み合いを直接検証した。静止した量子ビットと「飛んで行く」量子ビットとの間の絡み合いの直接観測は、共振器量子電磁気学的な方法や外部からの非古典光源を使わないで実現した。この絡み合い源はさまざまな量子通信プロトコルやスケーラブルな量子計算に使うトラップイオン量子ビットの大規模な絡み合い状態を生成するのに使える。 Full Text PDF 目次へ戻る