Letter

生態:種とその栄養相互作用の統合空間スケーリング

Nature 428, 6979 doi: 10.1038/nature02297

生息域と種多様性と栄養相互作用の3者間の定量的な関係を扱うものとして、互いに無関係な2つのスケーリング理論がある。マクロ生態学の分野から出された空間理論は、種の豊富さが景観内の生息面積とどう相関しているかを扱うが、通常は種間相互作用を無視する。群集生態学の分野から出された複雑性理論は、食物網内で栄養的結合が種の豊富さとどう相関するかを扱うが、通常は空間問題を無視する。最近の研究から、空間パターンが食物網構造にどう影響し、またその逆がどうかを明らかにすることで、両理論を統合できることが示唆されている。この提案を取り上げて今回我々はさらに統合の進んだスケーリング理論を考案し、実験的に検証した。我々は種−面積のべき乗則関係に基づいて、栄養的結合−生息面積モデルおよび栄養的結合−種のべき乗則に従わないモデルを開発した。これらは、群集からメタ群集レベルの微小生態系や湖、河川において栄養的結合が面積や種の豊富さとどう相関するかを高精度で予測する。従来のモデルでは栄養的結合の数を決めるのは種の豊富さのみだとしていたが、それに対して今回のモデルは種の空間分布を含むため、複雑性理論がメタ群集規模まで拡大される。この普遍性と高い予測成功度から、複雑性理論と空間理論をもっと普遍的な理論に統合することで、生態学の新領域に取り組めるより一般的な理論にできることが明らかである。

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