Letter 植物科学:OXI1キナーゼはシロイヌナズナの酸化的バーストを介するシグナル伝達に必要である 2004年2月26日 Nature 427, 6977 doi: 10.1038/nature02353 刺激に反応して、また発生の過程で生成する活性酸素種(AOS)は、真核生物でシグナル伝達分子として機能することがあり、下流で特定の応答を誘導する。植物のこのような下流の応答には、病原体による攻撃、創傷、酸素不足などのストレスへの対処、アブシジン酸によって誘導される孔辺細胞閉鎖、細胞発生(例えば根毛の成長)などの多様な過程が含まれる。真核生物ではAOSを介したシグナル伝達が重要であるにもかかわらず、上記の過程のいずれにおいてもAOSの下流で働いているタンパク質成分はほとんど解明されていない。本論文では、シロイヌナズナArabidopsis thalianaのセリン/トレオニンキナーゼをコードする遺伝子(OXI1)の発現が、H2O2の産生につながるさまざまな刺激に応じて誘導されることを報告する。またin vivoではOXI1キナーゼの活性自体が、H2O2によって誘導される。OXI1は、AOSまたはエリシター処理後に起こる、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)であるMPK3およびMPK6の完全な活性化に必要であり、またAOSが関与する少なくとも2つの非常に異なる過程に必要である。その1つは、べと病菌の一種Peronospora parasiticaの感染に対する基礎的抵抗性であり、もう1つは根毛の成長である。したがってOXI1は、酸化的バースト・シグナルと下流の多様な反応を結びつけるシグナル伝達経路の重要な成分である。 Full Text PDF 目次へ戻る