Letter

生態:系統発生上の制約と適応から食物網構造を説明づける

Nature 427, 6977 doi: 10.1038/nature02327

食物網は生態系内で何がどれを捕食するかを表したものである。食物網の構造は非常に複雑で変化しやすいが、基本的に規則性を備えている。関心を呼ぶ課題の1つは、これらの再現可能なパターンの裏に隠された諸過程を把握できるような単純モデルを見つけ出すことである。これまでに自然群集内での栄養相互作用を表示するための2つのモデルが考え出されている。どちらのモデルも本質的には生態的地位(ニッチ)の概念に基づいており、消費者はたとえば被食者のサイズなど単一次元で捉えたニッチを結ぶ線でつながれる。だがこれらのモデルでは、かなり最近の高品質データを書き表すことができない。本論文では、いかなる種の食餌も系統発生上の制約および適応の結果であるとする仮説をもとに、新たなモデルを提案する。系統発生上の制約および適応という2つの概念を組み込んだ単純な法則で、現実のデータに非常に近い構造をもつ食物網ができあがる。消費者は、入れ子構造の階層をつくる分類群に組織化され、この階層構造には自然界の大部分の系に見られる複雑さや多次元性が従来のモデルよりも鮮やかに映し出される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度