Letter 宇宙:交換反応によるカイパーベルトの連星の形成 2004年2月5日 Nature 427, 6974 doi: 10.1038/nature02323 最近の観測で、カイパーベルトに存在する、海王星を越える距離にある天体(TNO)の予想外に高い割合(数パーセント)が連星であることが明らかになった。連星をなす2つの構成天体は、ほぼ等しい質量を持ち、主星の半径の100倍以上の軌道長半径と強く離心した楕円軌道でお互いの周りを廻っている。小惑星連星形成についての標準理論では、円軌道をもつ近接連星が形成される傾向がある。そこでTNOの独特な特性を説明するために2つのモデルが提案された。しかしこれらのモデルでは共に、TNOの大きさの分布に関して極端な仮定がおかれている。本論文では、観測されているような性質を持った連星TNOを、その形成と成長の初期に形成できる機構について報告する。唯一の必要な仮定は、原始惑星系の塵の円盤内における重力不安定によって、TNOが初めに形成されることである。この機構の基礎は、主星の質量が伴星よりもかなり大きい連星が、主星とほぼ等しい質量の第三体目と相互作用するときにおこる交換反応である。その結果、低質量の伴星ははじきとばされ、三体目がそれにとってかわり、軌道長半径と離心率の大きい軌道の連星が形成される。東京大学 Full Text PDF 目次へ戻る