Letter 生化学:テーリンによるヘリックスバンドル変換を介したビンキュリン活性化 2004年1月8日 Nature 427, 6970 doi: 10.1038/nature02281 ビンキュリンは、カドヘリンを介した細胞間結合、およびインテグリン-テーリンを介した接着斑による細胞-マトリックス結合の両方に関して保存されている構成要素であり、またその重要な制御因子でもある。ビンキュリンはこれらの接着複合体を、インテグリン複合体中のテーリン、またはカドヘリン結合中のα-アクチニンに結合することによりアクチン細胞骨格につなぎ止めている。休止状態では、ビンキュリンはその頭部ドメイン(Vh)と尾部ドメイン(Vt) 間の相互作用によって閉じた構造を取っている。ビンキュリンが接着斑に結合するには、テーリンとの結合が必要となる。本論文では、ヒト・ビンキュリンの不活性状態およびテーリンによって活性化された状態の結晶構造を報告する。テーリンの結合によりVhで大きなコンフォメーション変化が誘導されて新しいヘリックスバンドル構造が作られ、この変化によりVhからVtが能動的に解離する。α-アクチニンもまたVhと結合してVtを既存のVh-Vt複合体から解離させることができるのに加えて、これらの結果は、ビンキュリンが接着斑および接着結合において細胞骨格の集成を導くのを可能にするような大きな構造変化を行うドメインとして、Vhが機能しているというモデルを支持するものである。特に、Vh構造へテーリンが及ぼす影響が、ヘリックスバンドル変換はタンパク質が細胞応答を導くシグナル伝達機構であることを立証しているものであることは注目に値する。 Full Text PDF 目次へ戻る