Letter 物理:フォトン放出を介した量子ドットにおける電子状態の混成 2004年1月8日 Nature 427, 6970 doi: 10.1038/nature02109 半導体量子ドットの自己集合体によってフォトニクスの新しい世界が拓けた。量子ドットは通常、「人工原子」として記述されるが、これは電子と正孔が閉じ込められて離散エネルギー準位が生じるためである。この描像は、量子ドットが励起子(束縛された電子-正孔対)か電子で充填される際に観測される殻構造から裏付けられる。この離散エネルギー準位を使った最も目覚ましい応用は、単一量子ドットをエミッタとする単一フォトン源である。低温では量子ドット中の励起子のコヒーレンス時間が長くなるため人工原子の特徴が強まり、量子ドットを量子光学や量子情報処理に応用する可能性が広がる。この意味で量子ドット中の励起子のコヒーレント制御は既に可能となっている。本論文では、量子ドットには人工原子模型で記述できない電子状態も存在しうることを示す。この状態は、局在した量子ドット状態と広がった連続状態のコヒーレントな混成によって生じる。原子物理には、類似を見ない状態である。この状態は、量子ドットからのフォトン放出によって発生する。我々は、局在状態と広がった状態との相互作用を記述する新しい形のアンダーソンモデルを作り、観測した混成をどのように記述できるか明らかにした。 Full Text PDF 目次へ戻る