Letter

物理:パイエルスポテンシャル中の原子スケール以下の磁壁移動

Nature 426, 6968 doi: 10.1038/nature02180

結晶格子の離散性はほぼすべての物質の特性に大きい効果を及ぼす。しかし、この離散性が明瞭な形で現れるのは、たとえば、転位、超伝導体中の磁束量子、そして磁区で起こるように、結晶中の物体の大きさが格子周期とほぼ同じになるときのみである。これに伴う現象は通常、バックグラウンドのパイエルス「原子洗濯板」エネルギーポテンシャルで記述される。このポテンシャルは最初、1940年代に転位運動に対して導入されたものである。この概念は、その後、物質が示すさまざまな巨視的物性を記述するために用いられてきたが、現在まで微視的レベルでの直接観測や詳細な実験はなされていない。本論文では、原子エネルギー曲面の個々の山と谷にわたって起こる単一磁壁の運動を観測した結果を報告する。この実験により、磁壁は結晶面の間に捕獲され、格子周期性に合わせて飛び飛びに伝搬することが明らかになった。谷から谷へのジャンプは磁壁伝搬の微視的過程の解明につながる異常な運動を伴うことが分かった。離散格子のトポロジー欠陥の物理は精力的な理論研究の対象となった多くの現象に富んでおり、今回の測定法はその実験的探索手段を与えるものである。

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