Letter

宇宙:14.62秒角離れた四重像を示す重力レンズクェーサーの発見

Nature 426, 6968 doi: 10.1038/nature02153

重力レンズ現象は宇宙のダークマターの分布に関する研究において有力な手段である。宇宙の大規模構造(すなわち銀河団や、さらに大きな構造)形成を説明するためのコールド・ダークマター・モデルは、大質量のダークマターの集中によって7秒角よりも大きな離角をもつ重力レンズクェーサーが存在しうることを予言している。しかし、これまでに行われてきた多くの大離角の重力レンズクェーサーの探索はすべて不成功に終わっていた。最初に発見された重力レンズクェーサーを含むおよそ70個の既知の重力レンズクェーサーは、全てバリオン物質の銀河スケールの集中によって説明できるもっと小さな離角をもつものである。すでにいくつかの大離角をもつ重力レンズされた銀河は発見されているが、大離角の重力レンズクェーサーは、レンズ系の単純性のためそれらより有用な宇宙論的探査手段である。本論文では、最大離角 14.62秒角をもつSDSS J1004+4112の発見について報告する。このような大きな離角は、レンズ現象を引き起こしている天体においてダークマターが優位になっているに違いないことを示している。今回の発見はコールド・ダークマター・モデルによる理論予想と完全に一致している。

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