Volume 425 Number 6958

今週のハイライト

目次

News & Views

神経生物学:ニューロンをダブル攻撃

Neurobiology: Double trouble for neurons p.565

タンパク質であるプレセニリンに生じた変異は、アルツハイマー病と関連づけられている。新たに変異型プレセニリンはある種の遺伝子の活性化の引き金となって、ニューロンの機能をめちゃめちゃにしてしまう可能性があるらしいこともわかってきた。

doi: 10.1038/425565a

宇宙論:宇宙の形

Cosmology: The shape of the Universe p.566

天文学的データの解析から、宇宙は有限であるだけでなく、特殊な、どちらかというと厳密なトポロジーを持つことが示唆されている。もし確認されれば、これは宇宙の性質に関する重要な発見となるだろう。

doi: 10.1038/425566a

発生生物学:ニューロン誕生の時間を測る

Developmental biology: Clocking the birth of neurons p.568

発生の際、種類の異なるニューロンは、保存された順番で順序よく生じてくる。この過程を進めている時計のような仕組み中で分子の歯車のようなはたらきをしているものが、今回見つかった。

doi: 10.1038/425568a10.1038/

植物科学:鍵と錠と共同生活

Plant biology: Locks, keys and symbioses p.569

マメ科植物と窒素固定を行う細菌の間の関係では、細菌が根毛に進入するのには分子レベルでの認識がされなければならない。今まで知られていなかった種類の受容体が植物で見つかったことで、この起こる仕組みが解明されそうだ。

doi: 10.1038/425569a

核物理学:衝突で大当たり

Nuclear physics: It's a knockout p.570

核と核の衝突の際には、陽子か中性子が片方の核から叩き出される。今回、2個の陽子が叩き出されることが実証され、中性子に富んだ系を作り出す研究に新たな道を開いた。

doi: 10.1038/425570a

神経:人の記憶を再録する

Neuroscience: Re-recording human memories p.571

2つの研究により、記憶のダイナミクスの解明が進んだ。新たな記憶が日中に段々消えてきても、それは寝ている間に強化することができる。そして、記憶が再活性化されると、消えないように再度記録しないといけないのだ。

doi: 10.1038/425571a

Article

生理:植物による共生細菌の認識に必要な2種類のLysM型受容体様キナーゼ

Plant recognition of symbiotic bacteria requires two LysM receptor-like kinases p.585

doi: 10.1038/nature02039

Letters

宇宙:宇宙背景マイクロ波の弱い広角度温度相関に対する説明としての十二面体宇宙のトポロジー

Dodecahedral space topology as an explanation for weak wide-angle temperature correlations in the cosmic microwave background p.593

doi: 10.1038/nature01944

物理:純粋金属の常磁性相におけるフェルミ液体の破綻

Fermi-liquid breakdown in the paramagnetic phase of a pure metal p.595

doi: 10.1038/nature01968

化学:サマリウム・フラーライドにおける温度誘起原子価転移とそれに伴う格子収縮

Temperature-induced valence transition and associated lattice collapse in samarium fulleride p.599

doi: 10.1038/nature01994

化学:分子設計による大きな芳香族吸着分子のエピタキシーの理解と調整

Understanding and tuning the epitaxy of large aromatic adsorbates by molecular design p.602

doi: 10.1038/nature01901

地球:エクロジャイトの部分溶融による初期大陸地殻の成長

Growth of early continental crust by partial melting of eclogite p.605

doi: 10.1038/nature02031

進化:ゴンドワナ大陸での鱗竜類の進化を解明する手掛かりとなるパタゴニアで出土した白亜紀の大型ムカシトカゲ類化石

Large Cretaceous sphenodontian from Patagonia provides insight into lepidosaur evolution in Gondwana p.609

doi: 10.1038/nature01995

脳:発話言語の知覚学習に関する睡眠中の固定

Consolidation during sleep of perceptual learning of spoken language p.614

doi: 10.1038/nature01951

脳:ヒトの記憶の固定化および再固定化における異なる段階

Dissociable stages of human memory consolidation and reconsolidation p.616

doi: 10.1038/nature01930

認知科学:移動ロボットにおける知覚と行動の環境を介した相乗作用

Environmentally mediated synergy between perception and behaviour in mobile robots p.620

doi: 10.1038/nature02024

発生:ショウジョウバエにおける神経芽細胞の反応能の調節

Regulation of neuroblast competence in Drosophila p.624

doi: 10.1038/nature01910

医学:基底小体での欠損が多面発現性のバルデー・ビードル症候群の発症要因である可能性

Basal body dysfunction is a likely cause of pleiotropic Bardet?Biedl syndrome p.628

doi: 10.1038/nature02030

発生:Wnt/β-カテニン経路は心臓の弁膜の形成を制御する

The Wnt/β-catenin pathway regulates cardiac valve formation p.633

doi: 10.1038/nature02028

生理:マメ科植物による根粒菌シグナルの認識に関与するLysM型受容体キナーゼ遺伝子

A receptor kinase gene of the LysM type is involved in legumeperception of rhizobial signals p.637

doi: 10.1038/nature02045

Review Article

細胞:TGF-βファミリーのシグナル伝達におけるSmad依存性経路とSmad非依存性経路

Smad-dependent and Smad-independent pathways in TGF-β family signalling p.577

doi: 10.1038/nature02006

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