Nature

Natureの表紙

Cover Story: トポロジーに関する新たな展開:電子バンド構造の完全な理論で化学と物理学が融合

Nature 547, 7663 (2017年7月20日)

過去数十年の間に、数学的なトポロジーの法則によって物質の性質を決定できるという意外な事実が明らかになった。しかし、どのような構造がトポロジカルな特徴を持ち、どのような構造が持たないのだろうか。物質がトポロジカル的に興味深いかどうかその可能性を予測するのは困難な課題であり、物理学者たちがこれまでに見つけたトポロジカルな化合物は数百種にすぎない。今回、物理学者、数学者、化学者による国際共同研究によって、物質の電子バンド構造のトポロジカル特性を計算する新しい完全な理論という形で、こうした課題を解決できる方法が得られた。彼らは、非局所的な運動量空間における電子特性を検討する従来のバンド構造の方法と局所的な化学結合とを組み合わせることによって、これまでは切り離されていた物理学者と化学者の視点を結び付けたのである。その結果、彼らは、電子バンド構造の理論を完成し、格子サイトにおける原子軌道の局所的な状況に起因して結晶がとり得る230の対称性群全てについてバンド構造を分類できるようになった。彼らは、この理論を用いて、どのような構造がトポロジカルに非自明であるかを決定するとともに、新種の物質をいくつか発見した。この理論は、エキゾチックな特性を持つ材料のさらなる探索を大きく簡略化し、既存のトポロジカル物質の根底にある物理にも光を当てるはずである。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

研究者の皆様

Nature 購読者の皆様への情報、また、Nature に論文投稿をお考えの方、すでに Nature に論文が掲載された著者の皆様に、リプリントサービスや購読特典をご紹介いたします。

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

Japan日本人著者による最新の研究論文

研究職ほか最新お仕事求人情報

プライバシーマーク制度