Nature

Natureの表紙

Cover Story: 快い音:西洋文化から隔離されてきたボリビアのチマネ族社会を対象とする研究は、音楽的協和音に対する選好が文化に起源を持つことを示唆している

Nature 535, 7613 (2016年7月28日)

西洋文化では、音楽的な音の組み合わせには、心地良く聞こえるもの、すなわち協和音として知覚されるものと、心地良くないもの、すなわち不協和音として知覚されるものがある。表紙は、協和音(完全五度)および不協和音(三全音)という2つの音程の周波数スペクトルを重ね合わさせたもの。協和音程の合成周波数スペクトルは、倍音列のサブセット(共通基本周波数の整数倍;白い線分)を形成する。対照的に、不協和音程の周波数スペクトルは非整数次倍音となる。協和音と不協和音との感覚的対比は生物学的に決定付けられていて、そのため人類に例外なく存在すると一般的に考えられている。J McDermottたちは今回、ボリビアのアマゾン雨林という遠隔地で、他に比べて西洋文化から隔離されてきたといえる「チマネ族」の先住民社会を対象として実験を行うことにより、こうした考え方を検証した。チマネ族は、協和音と不協和音のコードおよび発声和音を等しく心地良いものとして評価することが分かった。対照的に、ボリビアの都会・都市に住む人々は、米国在住者ほどではないにせよ、協和音を好んだ。こうした知見は、不協和音よりも協和音を好むという傾向が普遍的なものではなく、特定の種類の多声音楽を聞くことから発達するらしいことを示唆している。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

飯島 澄男氏

水から高効率で酸素と電子を生む鉄触媒

岡村 将也氏

地球温暖化やエネルギー問題を背景に、太陽の光エネルギーを化学エネルギーへと変換する人工光合成技術の開発が注目を集めている。その1つに「水を酸化して酸素、プロトン、電子を得る反応」がある。このような中、分子科学研究所、正岡重行グループは高い効率で酸素を発生させる鉄触媒を作り、Nature に報告した。筆頭著者である総研大博士課程3年の岡村将也さん(2016年4月より名古屋大学特任助教)に掲載までの経緯をうかがった。

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